《現場リレー#03》ステンレス事業部
ブログシリーズ「現場リレー」では、製造現場の一連の流れを全6記事で紹介します。今回は、ステンレス事業部の開設間もないころから支える寺村さんにお聞きします。
▶まずは仕事概要を教えてください。
ステンレスの溶接が主な仕事です。当社の製品の多くは鉄ですが、ステンレスの特徴である錆びにくいことを活かした、食品関連の装置などをつくったりします。
▶前工程、後工程との関わりについて教えてください。
前工程では、ステンレスの板をカットしたり曲げたりしてもらいます。ARM事業部や機械加工事業部が行います。それをステンレス事業部で溶接をします。鉄の場合、溶接の後工程は塗装になりますが、ステンレスは塗装無しで錆びにくいことが特徴ですので、塗装はしません。組立完成品なら組立事業部に送り、部品加工の仕事なら、ここまででお取引先へ納品準備に入ります。
▶ステンレスの溶接特徴は何ですか?
溶接と聞くと、火花がバチバチと飛ぶ様子を思い浮かべるかもしれませんが、それは鉄の場合で、ステンレスはTIG溶接機を使った火花の飛ばない溶接です。ステンレスは溶接時に鉄の3倍ほど歪が出てしまうのが素材の特徴です。
▶初心者と熟練者の違いを教えてください。
初心者は歪の予想が難しいので、とりあえず溶接する→ひずむ→叩いたり熱を加えたりしてひずみを直す、という流れになりがちです。熟練してくると、図面を見た段階で、歪を予想し、ひずまないように対策をしてから溶接を始めるので、歪の修正作業がほとんどなくなります。たとえば、部材を押さえつけながら溶接したり、逆向きに熱を加えておいたりなどの対策ができるようになります。
▶初心者はどのように習得していくのですか?
入社して1週間は端材などで練習します。その後、簡単なものから本物の製品で作業してもらいます。溶接後に、電解処理といって溶接部が赤黒く変色した部分に特殊な液体をつけて綺麗にする作業や、後工程に送るための梱包作業がありますので、そのような溶接以外の作業を通じで様々な製品に見慣れていくこともしてもらいます。
▶上達のコツはありますか?
教えることはもちろん教えるのですが、自分の手を動かして、からだで覚えるしかない分野でもありますので。同じような溶接を繰り返した方が習得しやすいので、そういった製品があれば担当してもらいます。5年くらいで、からだで覚えてきたというかんじがしてきます。
▶達成感や楽しさを感じるのはどんな時ですか?
大きな製品の場合、2,3人で2週間ほどかけて取り組みます。きずひとつないものを完成させた時は、頑張ったなと思います。
▶部の良さや課題は何でしょうか?
報連相がきちんとできて、チームワークのよい、和気あいあいとした雰囲気が部の良さだと思います。さらに精度の高い溶接や、見た目を重視するような製品のための磨きの技術を上げ、若手の育成をしていきたいです。
▶就活生や求職中の方へメッセージをお願いします。
未経験でもまったく問題ないです。やる気さえあれば!
ありがとうございました。ステンレスならではの、鉄とは異なる難しさがありますが、腕を磨くおもしろさも大きいのではないでしょうか。興味のある方は、工場見学やインターンシップにお越しくださいね。
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