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自社開発製品でSDGsに取り組む(3/3)

先の2記事(記事1記事2)では、自社開発製品の開発経緯や設計のポイントをご紹介しました。この記事では、当社の開発体制や、今後の展望をお伝えします。

 

▶現在の設計開発の体制を教えてください。

9名と技術顧問の私で、自社製品開発3名、ODM3名、OEM3名の構成です。自社製品開発のメンバーは機械設計・電気設計ともに知見のある50代、電気設計を得意とする30代、補佐として20代の3名です。これまでのOEMに加えて、ODMも手掛けるようになって、着実に部の力が上がっていると感じますね。(OEM・ODMの違いについてはこの記事をチェック!)

 

▶今回の開発で当社の強みが活かされた点はありますか?

自由に挑戦するという社長方針のもと、本当に自由にやれたことです。もともと当社には廃液処理や燃焼に関する取組事例は無かったですが、新たなテーマとして、様々な開発要素を試すことができました。

 

▶開発に対する姿勢にも社風が自然と表れますね。

もうひとつの自由な点は、開発要素に関する技術をもっている他企業や、私の前職の高知工業高等専門学校の研究室など、外部の協力も得ながら進められたことです。

 

▶開かれた研究でもあったんですね。製造に関する強みは感じましたか?

試作機を社内で作れますので、改良の小回りがきき、開発期間の短縮にも繋がりました。

 

▶今後の開発目標は何ですか?

前記事でも紹介した通り今回、実用化したのは第1フェーズのユズの残渣をヒノキの残渣で燃焼し蒸発させて廃棄物の量を大幅に減らすというところです。第2フェーズの、水分を飛ばしたあとに残るユズの残渣を、さらに真空乾燥させて、家畜の飼料にするというところが次の目標です。ここまでくると、ユズとヒノキの2つの廃棄物を完全に有効利用でき、廃棄ゼロになります。

 

△真空乾燥機・試作機(2020年 ものづくり総合技術展にて)

 

▶今回は、高知県の様々な企業や学校が力を合わせて開発し、高知の企業の課題を解決する、まさに地域密着型の開発だったと思いますが、さらなる展望は?

この装置はユズとヒノキの特性に合わせてつくられましたが、残渣の廃棄物処理に困っている企業は全国にあると思いますので、この技術を活かした汎用機をつくり、より多くの企業の助けになれたらいいですね。

 

▶他の研究テーマもありますか?

当社がODM・OEMで得意とするのは自動物流機器です。大手通販サイトの物流倉庫でも使われているもので、商品の振り分け機能や、商品を段ボールに梱包する機能のついたベルトコンベアーをイメージしてください。設計はもちろん、設備や製造技術も、物流機器に向く体制になっているので、その技術を中心にしながらユニークな製品を開発できたらベストだと思います。(物流機器の詳細は「シリーズ何つくってるの?」の記事をチェック!)

 

▶栄光工業の自社開発製品が全国で活躍する未来、わくわくしますね!

 

当社では毎年、新卒採用を行っています。

また、設計開発部強化のため、経験者の募集も行っています。

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